中3女子、「いすみ音頭」作ったよ…千葉

【いすみん】
千葉県いすみ市立大原中学校3年生の蛸(たこ)裕美子さん(14)が、地域の活性化への思いを込めて「いすみ音頭」を作詞作曲した。
同校教諭が編曲や振り付けなどに協力し、24日に行われる同校の運動会では全校生徒による踊りが披露される。蛸さんは、「地域の人にも音頭を知ってもらい、私たちの踊りを見て元気になってもらえれば」と期待している。
いすみ音頭は、「椿の花が咲く街は いすみ いすみ」の歌い出しで始まり、2番は「いすみ鉄道で行く旅は」、3番で「岬で梨がとれるよ」など地域の名所や特産品などを歌詞にふんだんに盛り込んだ。サビの部分では「みんなで踊ろう いすみ音頭」を繰り返す。
いすみ市は2005年に合併して誕生。蛸さんがいすみ音頭を作ろうと考えたのは、ゆるキャラ「いすみん」などはできたが、みんなで踊ったり歌ったりできる音楽がないと感じたため。
同校は総合学習の時間に「いすみ元気プロジェクト」と銘打ち、生徒たちが地域について学ぶ授業を進めており、蛸さんも1年生の時の授業をきっかけに、地元について考えるようになった。
作詞作曲は2年生だった昨夏。頭の中でメロディーを考え口ずさみながら、いすみ市に関係する事柄を織り込んだメロディーに合う詞を作った。友人の母親がピアノでメロディーを弾き、それを譜面に落とした。完成した音頭は夏休みの研究として自主的に学校に提出した。
担任教諭が「音頭を何かに使えないか」と、同僚の高品亮輔教諭(34)に相談。ギター演奏などを趣味とする高品教諭が、ギターや太鼓などもあわせて編曲、振り付けも考案した。
今年3月には卒業生を送る会で2年生によって披露されたが、今回は運動会で、全学年が参加し、保護者や地域の人たちにも見てもらう。「点数を競うだけでなく、全員が一生懸命になれる種目を用意したいと考えていた。いすみ音頭がちょうど良いということになり選んだ」と高品教諭。
運動会を目前に、音頭を踊った経験がある3年生が1、2年生に教えながらの練習が連日続く。21日の全体練習では、最終的な振り付けなどの確認が行われた。
蛸さんは、「自分の作詞作曲した音頭が、多くの人に踊ってもらい、見てもらえるのは本当にうれしい」と当日を心待ちにしている。
2014年5月23日(YOMIURI ONLINE)