ゆうすいくん、絵本に 清水町のゆるキャラ


【ゆうすいくんの着ぐるみとポーズを決める作者の宮西さん】


 富士山の湧き水がつくる柿田川にちなんだ清水町のイメージキャラクター「ゆうすいくん」の絵本がポプラ社から出版された。デザインの生みの親で、三島市に住む町出身の絵本作家、宮西達也さん(57)が書き下ろした「ドロドロドロンキーとゆうすいくん」。ゆうすいくんが清流パワーで大活躍する。

 ゆうすいくんは柿田川で生まれた妖精で、美しい心で愛と平和とみんなの笑顔のために戦うヒーローとされる。頭は富士山形で、マントにはアユが泳ぎ、おなかのポケットには町特産の古代米「みどりまい」が入っている。町制施行50周年を記念して昨年、「ティラノサウルス」の絵本シリーズなどで知られる宮西さんが考案した。名前は公募で決まった。

 絵本では、泥んこの妖精「ドロンキー」と対決する。帽子や人形を奪ったり、花壇の花を踏んづけたりと、繰り返されるドロンキーの意地悪を、ゆうすいくんは不思議なマントの力などで次々と解決していく。

 宮西さんは「力強く湧きだす柿田川の水に、子どもの頃は『妖精がいるのでは』と本当に思っていた。そんな思いを、ゆうすいくんと絵本で、形にできた」と話している。B5判変型サイズで28ページ。税別780円。最寄りの書店で。

 ゆうすいくんは、インターネット投票の締め切りが20日に迫った「ゆるキャラグランプリ(GP)2014」(オフィシャルメディアパートナー=読売新聞社)にもエントリーしており、絵本が得票の「追い風」になることも期待できそうだ。

2014年10月18日(YOMIURI ONLINE)