ゆるキャラ 集票合戦


【各キャラがステージでパフォーマンスを披露するPRタイムに、矢をつがえる与一くん(右)。この後、矢を落として会場の笑いを誘った】


 全国のゆるキャラが人気を競う祭典「ゆるキャラグランプリ2014」(読売新聞社協賛)。1日から3日にかけて愛知県の中部国際空港で決戦投票が行われ、全国から300体を超えるキャラが集結した。県内から参加したキャラたちの奮闘ぶりを伝えるべく、現地に赴いた。(草竹敦紀)

 会場の広場では、キャラがブースを構えるテントが幾重にも連なり、一体でも多くのキャラと会おうと詰めかけた人々でごった返していた。会場での投票で最終的な順位が決まるため、キャラたちも投票箱やのぼりを手に投票を呼びかけている。

 「ゆるキャラ」というだけあって、体中にシラスを巻き付けた鳥、ちょうちんをぶら下げた山車、エビと果実が一緒になったものなど、各地の名物をくっつけた、かなり個性的な姿が目立つ。あちこちでキャラを取り囲む輪が出来ており、その中をかき分けながら進んだ。

 会場の一角では、与一くん(大田原市)、とち介(栃木市)、とちまるくん(県)、ゆずも(茂木町)の4体が並んでブースを構えていた。とち介は今回が初参加だが、一緒に会場入りした、市秘書広報課長の高崎尚之さん(55)は「全国的な人気を感じた」と話す。2日には、大阪から、とち介の顔をデザインしたお手製のTシャツを来た女性4人組が訪れ「やっと会えたね」とはしゃいでいたという。

 ゆずものブースでは、茂木町特産の、ゆずを使ったシロップなどを販売していた。応援団として参加した岡本久美子さん(51)は「売れ行きは好調ですよ」と話しており、地域の魅力をアピールする効果もあったようだ。


【初出場で上位に入ったとち介には、記念撮影しようと多くの来場者が群がった】



【表彰式ではさのまる(右)がグランプリのぐんまちゃんに金メダルを手渡した】



 会期中、会場では、キャラたちによるパレードやPRイベントなどが行われ、キャラたちは大忙しの3日間を過ごした。結果は、与一くんが6位、とち介が8位、とちまるくんが44位、ゆずもは250位。

 今回は隣県・群馬県のぐんまちゃんがグランプリに輝き、昨年に続いての県勢のグランプリ獲得はならなかった。しかし、栃木県は毎年上位キャラを輩出し続けている。来年はどんなキャラが出て、どんな競争を繰り広げるのか。目が離せない。


2014年11月7日(YOMIURI ONLINE)