くまモンの交通安全動画 県立大生が県警と製作


【くまもん(熊本県)】




県立大(熊本市東区月出)の学生が、県警と共同で、交通安全を呼びかける動画「おしえて!くまモン!~思いやりの交通安全~」を製作した。インターネットの動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開しているほか、県警の交通啓発活動に使われる。(大久保和哉)


動画は約7分間の2部構成。前半は、交通量の多い道路の横断歩道で、男子小学生が渡れずに困っているところへ、くまモンがやってくる。一緒に左右を確認して手を挙げて横断し、止まってくれたドライバーに頭を下げて感謝の思いを伝える。その20年後、男子小学生はドライバーとなり、横断歩道にいる子どもを見て、手前で停止して横断させるという内容で、「譲り合い」「思いやり」の大切さを伝える。


後半は、交通ルールのポイントをくまモンらが解説する。くまモンや小学生を出演させることで子どもから大人まで楽しめるようにしたという。


動画を作ったのは、県立大総合管理学部で、飯村伊智郎教授の研究室に所属する学生21人。動画を通じた地域問題の解決策について研究しており、これまでに、熊本電鉄の乗り方案内や、日本赤十字社熊本健康管理センターと共同で若者に健康を啓発する動画を制作してきた。




【動画を収録したDVDを木庭交通部長(右)に手渡す岩下さん】




横断歩道での交通事故が絶えないことから、路上での「思いやり」の大切さを呼びかける動画製作を県警交通企画課が依頼。脚本や撮影、編集までを全て学生が手がけた。


県警で動画を収録したDVDの贈呈式が行われ、木庭強・交通部長は「多くの県民に見てもらい、悲惨な事故を1件でも減らしたい」と述べた。同大4年の岩下明日香さん(21)は「普段意識しない交通ルールを親しみやすく理解してもらうことを意識した。多くの人に気軽に視聴してほしい」と話していた。