離島の味でハートつかもう


【小値賀町産のピーナツやトマト、アオサを使った「ちかまるクッキー」】




バレンタインデー(14日)やホワイトデー(3月14日)の商戦で、県内のNPO法人や企業が、小値賀町産のアオサや高島町産のトマトといった離島の味覚を使った商品を売り込んでいる。ともに両イベント限定の絵はがき付き。担当者らは「島の味で意中の相手のハートをつかんで、ぜひ、島にも訪れて」と呼び掛けている。(南佳子)


五島列島北部の島々を抱える小値賀町では、NPO法人「おぢかアイランドツーリズム協会」や町内のパン屋などが協力し、同町野崎島に生息するキュウシュウジカをモチーフにしたキャラクター「ちかまるくん」の顔をかたどったクッキーを開発。味は、アオサとピーナツ、トマトの3種類の地元産品を使用。粉末にして、生地に練り込み、風味や大きさなどを約1年かけて研究したという。

バレンタイン商戦に先駆けて1月から小値賀港ターミナルで販売を始めたところ、観光客から「かわいい」「アオサの味が珍しい」などと好評で、同NPO法人の門脇忍さん(40)は「島の味と真心を詰め込んだ。甘さ控えめで、男性でも
食べやすい。クッキーで2人の距離が『ちかまる』のでは」と購入を呼びかけている。

1箱1080円(12枚入り)。販売は原則、同港ターミナル限定。門脇さんは「クッキーを買いに、ぜひ小値賀にデートで訪れてほしい」と話す。問い合わせは、同協会(0959・43・3170)へ。


長崎市の崎永海運は、同市高島町の離島で育てた「たかしまフルーティトマト」のうち、糖度が9度以上のトマト「情熱ハート」をホワイトデーで贈ってもらう企画を始める。

「フルーティトマト」は、味が濃厚な品種を水と肥料を最小限に抑えて育てて甘さを引き出し、糖度7度以上のものだけを選別。年間で収穫できるのは、2~5月の4か月間のみで、スライスすると断面がハート形に見えるという。




【ホワイトデーの贈り物として売り込む長崎市高島町のトマト】




これまでインターネットや老舗果物専門店「銀座千疋屋」(東京都)などで販売。購入者の90%が女性で、結婚式の引き出物にする人もいたことから、キャンペーンが企画された。同海運の北川栄太企画室長は「ハート形のトマトで、心もつながって」と笑顔。1キロ2700円。受け付けは14日~3月14日まで。問い合わせは崎永海運(095・896・2296)へ。