志波城学ぶ案内所…29日開所式典


【志波城古代公園マスコット しわまろくん(岩手県 志波城跡愛護協会)】



 志波城の歴史などを伝える案内所が29日、志波城古代公園(盛岡市上鹿妻)にオープンする。約1200年前、征夷大将軍の坂上田村麻呂が造営したとされる経緯や時代背景などを学ぶことができる。

 案内所は、木造平屋で建築面積約430平方メートル。展示室では、国指定史跡「志波城跡」をパネルなどで紹介するほか、志波城の歴史をまとめた映像を液晶モニターで見ることもできる。

 映像は、案内所の開設に合わせて公開される。志波城が完成するまでの経緯をドラマ仕立てにしたものと、同公園のマスコットキャラクター「しわまろくん」が平安時代の暮らしぶりを伝えるアニメの2種類がある。

 志波城を復元した志波城古代公園では1997年の開園以来、来園者などへの案内業務はプレハブ施設で行われていた。

 案内所はもともと、志波城跡の保存整備事業で2013年度に完成する予定だった。しかし、東日本大震災の影響で、内陸部でも建設業者の人手不足が深刻になったほか、建設費が高騰したことなどから入札不調が続き、完成が遅れていた。

 29日のオープン記念式典は、午後1時半から同公園で開かれる。市長らによるテープカットのほか、地元のダンス教室の子供たちがしわまろくんと一緒に踊りを披露する。

 また、同日午後3時から、盛岡市本宮の遺跡の学び館で、「志波城とその時代」をテーマにした講演会も行われる。

 講師は、近畿大文芸学部の鈴木拓也教授。歴史文献を踏まえながら、坂上田村麻呂が残した業績や志波城ができた時代背景などをわかりやすく解説する。

 式典と講演は参加無料。講演は先着100人。問い合わせは、同市歴史文化課(019・639・9067)へ。


2015年3月25日(YOMIURI ONLINE)



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