でんちゅうくん音頭できた


【音頭を作った氏神さん(右)とでんちゅうくん(井原市七日市町のアクティブライフ井原で)】



◇カブキロックス・氏神さん制作

◇井原名物盛り込み


ロックバンド「カブキロックス」のボーカル・氏神一番さんが、井原市のキャラクターを題材にした「でんちゅうくん音頭」を作った。でんちゅうくんは、市出身の彫刻家・平櫛田中(1872~1979年)の代表作「鏡獅子」がモデル。同バンドは歌舞伎役者風のメイクが特徴で、親近感を抱いた氏神さんの提案で実現した。(冨浪俊一)


カブキロックスは、1989~90年にバンドブームを巻き起こしたテレビ番組のコーナー「三宅裕司のいかすバンド天国」に出演し、90年にメジャーデビューを果たした。文字通り歌舞伎風の扮装ふんそうで異彩を放ち、現在もライブなどで活躍している。


でんちゅうくんは、六代目尾上菊五郎の舞台を参考に田中が制作し、国立劇場(東京都)に展示されている「鏡獅子」をモデルに誕生。氏神さんのマネジャーがインターネットで知り、氏神さんも歌舞伎をヒントにメイクを施していることから、2013年12月、「何か役に立ちたい」と市に申し出があったという。


氏神さんは作詞、作曲、編曲、ボーカルに加え、日本舞踊の経験を生かして振り付けも担当。「おしゃれデニムでまち歩き」「時代絵巻の夢が原」「ごんぼう・ぶどうにアイスクリーム」など、市の産業や名所、特産品などを盛り込み、でんちゅうくんを紹介する歌詞に明るい曲調を付けた。


昨年8月には、氏神さんが市を訪れ、でんちゅうくんとの共演でプロモーション動画を撮影。同10月の市のイベントでは、氏神さんらが市民らに踊りと歌を披露した。


市も稽古用のDVDとCDを貸し出しており、企画課は「盆踊りなどで市民に親しんでもらい、市外のイベントでもPRに活用したい」とする。氏神さんは「井原市を知ってもらうために(名所などの)名前を入れた。曲を楽しむとともに、井原に来てもらえれば」と話す。


音頭の動画は、でんちゅうくんオフィシャルサイト(http://www.city.ibara.okayama.jp/denchukun_hp/)で公開している。


2015年3月5日(YOMIURI ONLINE)



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